日本という島国で生きている限り、ほとんどの人にとって外国人との接点はさほど多くはありません。
ですから、英語が必要ない暮らしの中で一生を終えるという選択肢は当然あります。
その意味において、英語は絶対に必要なものではないと思います。

しかし、そのような選択をする場合ですら、英語を学ぶこと自体はとても有益です。
なぜなら、英語学習を通して日本語をより深く、より多角的に学ぶ機会を得られるからです。

たとえば、happyという英単語があります。
「幸せ」「うれしい」と訳すことが多いですが、この単語はhappenとよく似ていますよね。
そこで語源を調べてみると、これら二つの単語が語源的に大きく重なることがわかります。happenとは、「偶然起こる」ということ。
ならば、happyとは「偶然の幸運に感謝する」こと。

そこで、ふと気づきます。
「ならば、英語のhappyって、日本語の『ありがたい』に感覚が似てるかも」と。
「ありがたい」は「有り難い」、すなわち「めったにない」。
だからこそ、「めったにないことだと、感謝する」。
考えれば考えるほど、happyに似ています。

そんなことに気づき、心動くようになると、英語のみならず日本語の言語感覚がどんどん鋭敏に、そして豊かになっていきます。
素敵なことだと思いませんか。