ひなみ塾

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友達に殴るといわれたらどうしたらいいですか?

友達に殴るといわれたらどうしたらいいですか?
相談者: ラマ

「まずは最悪の事態を避ける」という発想が大事ではないでしょうか。

「殴ると言われた」場合、例えば以下のような対応が考えられますよね。


(1)  無視する。

(2)  「そんなこと言わないで」と相手に頼む。

(3)  「殴ると言われた」と騒いで、クラスの大問題にしてしまう。

(4)  先生に相談する。

(5)  親に相談する。

(6)  友達に相談する。

(7)  学校に行かない。(接点をなくすため)

(8)  先に殴る。


どれを選んでも、「これが絶対正しい」とはいえないと思います。


(1)を選んで無視した結果、かえって相手が怒りだして、本当に殴ってくるかもしれません。

(2)を選んで相手に頼んだ結果、彼(彼女)が調子に乗って、あなたをいじめてくるかもしれません。

(3)を選んで騒いだ結果、クラスのみんなにあなたの方が疎まれるかもしれません。

(4)を選んで先生に相談した結果、あなたは「チクリ屋」というレッテルを張られるかもしれません。

(5)を選んで親に相談した結果、「子供のことは子供同士で解決しなさい」と逆に叱られるかもしれません。

(6)を選んで友達に相談した結果、巻き添えになるのを怖れた彼らがあなたとかかわるのを避けるようになるかもしれません。

(7)を選んで学校に行かなくなった結果、勉強がどんどん分からなくなってしまうかもしれません。

(8)を選んで相手を先に殴った結果、あなたの方が「悪者」になってしまうかもしれません。


すなわち、どれを選んでも、必ず、リスクが伴うということです。


だからこそ、「まずは最悪の事態を避ける」という発想が大事ではないでしょうか。


この場合、最悪の事態とは、あなたが実際に殴られたり、いじめられたり、学校に行けなくなってしまったりすることです。


そして、こういうときには、ともかく人に相談することをおすすめします。
なぜなら、目の前で問題が起きた時、人は状況を一歩引いたところから眺めることが難しくなって判断力が鈍くなり、その結果、必要以上に自分で自分を追い詰めてしまう傾向があるからです。


人に相談した結果、嫌な結果につながってしまうことがないとは言えません。
しかし、その場合には、「最悪な状況にだけはならなかった」と考えればよいのです。
そして、しばらく経つと、ほとんどの場合、時間が問題を好転させてくれます。
なぜなら、その間に、相手も自分も変わり続けているからです。

塾長のプロフィール

ひなみ塾塾長

黒川裕一(くろかわ ゆういち)

1972年生まれ。熊本市出身。

東京大学法学部卒業後、22歳で渡米。インディ系の映画製作に携わりつつ、1997年にコミュニケーション学修士号を取得(映画専攻)。

2003年、世界最大の脚本コンテストであるサンダンス・NHK国際映像作家賞の最優秀作品賞候補にノミネート。 アメリカ長期滞在の経験を生かし、映画のみならず大学のテキストなど語学関連の書籍も多数執筆。(2022年現在21冊)

2001 年秋、「故郷熊本をもっと元気に」 との願いを込め、 「自ら気づき、 仲間と学び、 社会で動く」 ことのできる人財の育成を目的に活動開始。

2002年には同活動の受け皿として「NPO法人ツムリ30」を設立。英語と映画を教材にした学びの実験室である「電影えいご室」(参加者のべ4000人)などを経て、2004年12月に総合コミュニケーションスクール「ことばの学校」を開校。

限定の講座に、関東、関西地方からの遠距離受講者も多数

。2006年には、「学ぶたのしさ、のびるよろこび、仲間との絆の深まり」を理念とした、「六秒塾」(現「ひなみ塾」)を開講、現在、小学校に入る前から一生学べる全17クラス、280名の塾生を抱え、全てのクラスを自ら教えている。