ひなみ塾

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子供の不登校について、どのように対応したらよいのでしょうか。

子供の不登校について、どのように対応したらよいのでしょうか。

子供が不登校で、学校に行こうとしても、いざ行くとなると体が固まってしまいます。

どのように対応するのがよいのでしょうか。

相談者: 小学5年の母

キーワードは、「安心」です。

「体が固まる」は不登校における典型的な症状の一つといわれていますが、つまるところ「学校に行くこと」を想像するだけで、体が緊張しているのではないでしょうか。しかも、多くの場合、「行かないと家でも学校でも責められる」と子供は感じるため、緊張状態がさらにひどくなります。


学校に行きたくないのは、いじめなどの具体的な「事件」が起きているからとは限りません。多感な時期の子供にとっては、何もされていなくても漠然と他者が怖くなったりすることも大いにあり得ます。いずれにせよ、学校を「快適な居場所」と感じていないことは間違いないと思います。クラス内に友達がいないわけではない場合も含めて。


その際、無理に学校に行かせようとすると、子供は「家から追い出される」という感覚に陥ります。すなわち、「学校のみならず、家にも私の居場所がない」という状態です。これは子供にとって非常に辛い状況です。


よって、以下のような対応をお勧めします。キーワードは、「安心」です。「緊張」の対義語は「弛緩」であり、ゆったりとくつろぐには安心が必要不可欠だからです。


(1)「家は安心できる居場所である」という状況をつくる。感情的に怒るようなことは避け、学校にも無理に行かせたりしない。

(2)学校に行きたくなければ行く必要は無いが、毎朝きちんと起きて、顔を洗って水を飲み(そうすると胃腸が動き出して目が覚めます)、軽く散歩する。(15分ほどで十分です)  朝型の生活リズムを整えると、気分が上向くことが期待されます。

(3)学校に行かない場合、学校への連絡を自分で入れる。(「自分で連絡をきちんと入れれば行かなくてもよいのだ」と分かれば、安心できます)

(4)学校に行っても、教室に行く必要はない状況をつくる。(具体的には、保健室登校など。そうすることによって、「教室に入らなくてもいいのだ」と安心できます)

(5)学校に行った後、どうしてもつらくなった場合には、保健の先生などにそれを自分で伝えさえすれば帰ってもよいように、学校側とも連携し、それを子供にも伝える。(「学校に行っても、辛くなったら帰ってもいいのだ」と安心できる)

(6)上記全てにおいて、子供が実行したことについて、「今日は○○したんだね」と事実を共有し、「ありがとう」と感謝を伝える。(過剰にほめず、事実を共有することが重要です。なぜなら、ほめすぎると、「そうしなければ逆に叱られる」と感じさせてしまう可能性が大いにあるからです)

塾長のプロフィール

ひなみ塾塾長

黒川裕一(くろかわ ゆういち)

1972年生まれ。熊本市出身。

東京大学法学部卒業後、22歳で渡米。インディ系の映画製作に携わりつつ、1997年にコミュニケーション学修士号を取得(映画専攻)。

2003年、世界最大の脚本コンテストであるサンダンス・NHK国際映像作家賞の最優秀作品賞候補にノミネート。 アメリカ長期滞在の経験を生かし、映画のみならず大学のテキストなど語学関連の書籍も多数執筆。(2022年現在21冊)

2001 年秋、「故郷熊本をもっと元気に」 との願いを込め、 「自ら気づき、 仲間と学び、 社会で動く」 ことのできる人財の育成を目的に活動開始。

2002年には同活動の受け皿として「NPO法人ツムリ30」を設立。英語と映画を教材にした学びの実験室である「電影えいご室」(参加者のべ4000人)などを経て、2004年12月に総合コミュニケーションスクール「ことばの学校」を開校。

限定の講座に、関東、関西地方からの遠距離受講者も多数

。2006年には、「学ぶたのしさ、のびるよろこび、仲間との絆の深まり」を理念とした、「六秒塾」(現「ひなみ塾」)を開講、現在、小学校に入る前から一生学べる全17クラス、280名の塾生を抱え、全てのクラスを自ら教えている。