ひなみ塾

自分でゴールを決めて、仲間とともに楽しく工夫しながらやり抜き、感動を生む人を育てる私塾

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学校には行っているが、放課後は部屋に一人でこもっていることが多く心配です。

学校には行っているが、放課後は部屋に一人でこもっていることが多く心配です。

学校には行っているのですが、「学校は楽しくない」と言っています。放課後は友達と遊ぶより部屋に一人でこもっていることが多く心配です。

相談者: 無記名の相談者(小学生保護者)

親としての自分の心配の核がどこにあるのか、自問してみてください。

学習の場としては、「学校が楽しくない」と感じるのは当然のことかもしれません。なぜなら、インターネットの普及によって、今や知りたいことを調べて「独学」できないことは、ほとんどないからです。その気になれば、どんな子供でも、学校で学ぶ以上のことをヴァーチャル空間の中から自分で見つけ出して学ぶことができます。


ですから、もしお子さんがそういう意味で「学校が楽しくない」のならば、「なるほどね」と耳を傾けることから始めるのがよいと思います。


次に、「社会性を育む場」としての学校が「楽しくない」と感じている場合ですが、これもまた、ある意味当然です。なぜなら、他人は自分の思い通りには決してならず、社交は気をつかって疲れるからです。部屋にこもってゲームをしたり、動画を観たりする方がずっと楽です。しかも、これらは周到に設計された「中毒装置」ですから、子供がはまり込んで当然なのです。


よって、いかなる意味であれ、「学校が楽しくない」のも「部屋にこもりがち」なのも、無理からぬことであると言えますし、ひょっとしたら、これからの時代は社会性など不要になっていくのかもしれません。


ですから、まずは親としての自分の心配の核がどこにあるのか、自問してみてください。もしそれが単に「人と違った行動をしてほしくない」「せめて学校にだけは行ってほしい」という自分のエゴならば、問題は子供ではなく自分の方にあるのではないでしょうか。


そうではなくて、「子供の行動には一理ある」と認めつつも、親としてたとえば「社会性は必要であり、それを育むには学校が最適の場所である」と考えるのであれば、そうまっすぐに伝え、話し合ってはいかがでしょうか。


最終的には、「何が正しいのか」ではなく、「親として何を選択するか」が問われます。何が正しいのかは究極的に分かりませんが、親として何を選択するかは親自身が決められるからです。「子供の自主性の尊重」という美名のもとに親としての判断や選択を避けたり先延ばしにしたりするのは、単なる無責任ではないでしょうか。それよりも、「親として、私はこう思うんだけど、あなたはどう思う?」と率直に子供に尋ね、親子で向き合うのがよいと思います。

塾長のプロフィール

ひなみ塾塾長

黒川裕一(くろかわ ゆういち)

1972年生まれ。熊本市出身。

東京大学法学部卒業後、22歳で渡米。インディ系の映画製作に携わりつつ、1997年にコミュニケーション学修士号を取得(映画専攻)。

2003年、世界最大の脚本コンテストであるサンダンス・NHK国際映像作家賞の最優秀作品賞候補にノミネート。 アメリカ長期滞在の経験を生かし、映画のみならず大学のテキストなど語学関連の書籍も多数執筆。(2022年現在21冊)

2001 年秋、「故郷熊本をもっと元気に」 との願いを込め、 「自ら気づき、 仲間と学び、 社会で動く」 ことのできる人財の育成を目的に活動開始。

2002年には同活動の受け皿として「NPO法人ツムリ30」を設立。英語と映画を教材にした学びの実験室である「電影えいご室」(参加者のべ4000人)などを経て、2004年12月に総合コミュニケーションスクール「ことばの学校」を開校。

限定の講座に、関東、関西地方からの遠距離受講者も多数

。2006年には、「学ぶたのしさ、のびるよろこび、仲間との絆の深まり」を理念とした、「六秒塾」(現「ひなみ塾」)を開講、現在、小学校に入る前から一生学べる全17クラス、280名の塾生を抱え、全てのクラスを自ら教えている。