ひなみ塾

自分でゴールを決めて、仲間とともに楽しく工夫しながらやり抜き、感動を生む人を育てる私塾

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ひなみ塾も全面的にオンライン化する予定ですか。

ひなみ塾も全面的にオンライン化する予定ですか。

塾や予備校がどんどんオンライン化しているようですが、ひなみ塾も全面的にオンライン化する予定ですか。そうしてもらえると、わざわざ通塾せずに自宅から受講できるし、ありがたいのですが。

相談者: 無記名の相談者(中学生保護者)

通塾せねば手に入らない大きな宝物があります。

新型コロナウイルスをきっかけに、勉強も、仕事も、「自宅でできることは自宅でする」という生活様式に切り替わりつつあります。ひなみ塾も、大人クラスは既に「教室とオンラインの併用」という形で運営しており、遠方からのオンライン受講者が増えています。また、緊急事態に備え、全面オンライン化の準備は既に済ませており、今すぐにでも全クラスをオンラインに切り替えることが可能です。


しかしながら、「オンラインで学べること」には限界があります。現行の学校制度が突然廃止され、代わりにオンライン授業で教科科目を履修して卒業資格を得るということになったと想像してみてください。子供たちが一緒に遊んだり、ご飯を食べたり、行事に取り組んだり、ときにはクラス内に問題が起きてそれをみんなで解決したりといったことは全て削り取られ、主として教科科目に関する知識とスキルの伝達が残ることになります。 


「受験技術」というスキルを商品とする塾・予備校ならば、これでよいかもしれません。しかし、学校がこうなることについては、大多数の人は違和感を覚えるのではないでしょうか。なぜならば、人間は「知識とスキルの塊」でもなければ、それによってのみ生きているわけではないからです。世の中が加速度的に機械化し、ヴァーチャル化しているからこそ、「人間らしく生きる」とは何かが問われているからです。


そして、ひなみ塾はそもそも「進学塾」ではありません。人間らしく生きる力を高めるための場所です。本校の校訓には、「仲間とともに楽しく工夫しながらやり抜き」とあります。仲間の存在に支えられたり、刺激し合って自らを高めるきっかけを得たり、喜びや悲しみを分かち合ったりできるのは、「人間らしさ」の核であると信じるからです。


だからこそ、本校は開校より、総合的な学習効果という観点から、「集団学習>個別指導」「多学年>同学年」「子供たちが自ら学ぶ>大人が指導する」という姿勢を貫いており、教科学習にとどまらず、映画づくりや食育などのスペシャルコンテンツにも力を入れています。これらに共通しているのは、たとえオンラインで類似のものが実現したとしても、教室に集ったときと同様の学習効果をあげることができないということです。なぜなら、オンラインでは「場の空気」までは共有できないからであり、「場の空気」こそが感動と爆発的成長の源だからです。 


よって、本校は万一に備えて全面オンライン化に対応しつつも、原則としては教室に集って学ぶ「集団学習」こそが人間教育の根幹をなすと信じ、これまで通り推進していきます。


たしかに、通塾せずに済めば、保護者は送迎の手間を省けます。子供もその時間を他のことにあてることができます。とても「効率的」です。しかし、効率だけでは手に入らないのが、教育です。通塾せねば手に入らない大きな宝物があるのです。一人でも多くの方がこれを手に入れてくださることを、心から祈ります。

塾長のプロフィール

ひなみ塾塾長

黒川裕一(くろかわ ゆういち)

1972年生まれ。熊本市出身。

東京大学法学部卒業後、22歳で渡米。インディ系の映画製作に携わりつつ、1997年にコミュニケーション学修士号を取得(映画専攻)。

2003年、世界最大の脚本コンテストであるサンダンス・NHK国際映像作家賞の最優秀作品賞候補にノミネート。 アメリカ長期滞在の経験を生かし、映画のみならず大学のテキストなど語学関連の書籍も多数執筆。(2022年現在21冊)

2001 年秋、「故郷熊本をもっと元気に」 との願いを込め、 「自ら気づき、 仲間と学び、 社会で動く」 ことのできる人財の育成を目的に活動開始。

2002年には同活動の受け皿として「NPO法人ツムリ30」を設立。英語と映画を教材にした学びの実験室である「電影えいご室」(参加者のべ4000人)などを経て、2004年12月に総合コミュニケーションスクール「ことばの学校」を開校。

限定の講座に、関東、関西地方からの遠距離受講者も多数

。2006年には、「学ぶたのしさ、のびるよろこび、仲間との絆の深まり」を理念とした、「六秒塾」(現「ひなみ塾」)を開講、現在、小学校に入る前から一生学べる全17クラス、280名の塾生を抱え、全てのクラスを自ら教えている。