ひなみ塾

自分でゴールを決めて、仲間とともに楽しく工夫しながらやり抜き、感動を生む人を育てる私塾

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「ゾーンに入る」ことについてなのですが、うちの子は集中しすぎると周りが見えなくなります。これでよいのでしょうか。

「ゾーンに入る」ことについてなのですが、うちの子は集中しすぎると周りが見えなくなります。これでよいのでしょうか。
相談者: 無記名の相談者(保護者)

ゾーンに入ること自体は、止めなくてよいと考えます。

 ゾーンに入ること自体は、止めなくてよいと考えます。なぜなら、ゾーンに入る経験を積めば積むほど、簡単にゾーンに入れるようになり、爆発的な成長を実現しやすくなるからです。しかしながら、同時に社会性もバランスよく養ってほしいと願う気持ちも分かります。実際、人間が社会的動物である以上、社会性を身につけることなく、ゾーンに入る能力だけで生き抜いていくことは困難です。

 「セオリー・オブ・マインド」という用語があります。これは「心の理論」などと和訳されることが多いのですが、要約すると「(ヒトや類人猿などが)他者の心の状態を推測する、自分の心の機能」のことです。(ちなみに、「ハート」ではなく「マインド」という言葉が使われているので、「心の理論」というよりは「頭の理論」の方がよさそうな気はします。すなわち、「他者の頭の中の状態を推測する、自分の頭の機能」ということです)

 セオリー・オブ・マインドが十分に発達していれば、相手の行動をいちいち分析せずとも、相手の頭の中(目的や意図など)を察知し、それを踏まえて的確なリアクションをすることができます。「皆まで言われなくても分かる」ということです。大人ならば誰でも、このような能力が社会人としての生活上とても重要であることを痛感しているのではないでしょうか。

 ですから、ゾーンに入る体験と同様、セオリー・オブ・マインドが自然に育つ体験を幼児期から積むことが重要であるし、そうすることによってバランスも取れて来るのではないかと考えます。強くお勧めするのは、自分より年若い子供の中に入り、お世話をすることです。ひなみ塾は全てのクラスが3学年以上の多学年構成になっているのですが、興味深いことに、どのクラスにおいても、自分よりも年若いクラスメイトができると、それまで最も「幼い子」だった者が「先輩」へと急激に変貌を遂げます。おそらく、「自分よりも無力な存在」のお世話をする場合、相手が自分よりも無力であるがゆえに、「こちらから能動的に察知し、歩み寄ること」が必然的に要求されるのだと思います。このような環境さえ整えば、大人がどれだけ教え導こうとしても与えることのできない気付きや変化が、時には一瞬で現実のものとなります。

塾長のプロフィール

ひなみ塾塾長

黒川裕一(くろかわ ゆういち)

1972年生まれ。熊本市出身。

東京大学法学部卒業後、22歳で渡米。インディ系の映画製作に携わりつつ、1997年にコミュニケーション学修士号を取得(映画専攻)。

2003年、世界最大の脚本コンテストであるサンダンス・NHK国際映像作家賞の最優秀作品賞候補にノミネート。アメリカ長期滞在の経験を生かし、語学関連の書籍も多数執筆。(2022現在21冊)

2001 年秋、「故郷熊本をもっと元気に」 との願いを込め、 「自ら気づき、 仲間と学び、 社会で動く」 ことのできる人財の育成を目的に活動開始。

2002年には同活動の受け皿として「NPO法人ツムリ30」を設立。英語と映画を教材にした学びの実験室である「電影えいご室」(参加者のべ4000人)などを経て、2004年12月に総合コミュニケーションスクール「ことばの学校」を開校。

限定の講座に、関東、関西地方からの遠距離受講者も多数

。2006年には、「学ぶたのしさ、のびるよろこび、仲間との絆の深まり」を理念とした、「六秒塾」(現「ひなみ塾」)を開講、現在、小学校に入る前から一生学べる全17クラス、280名の塾生を抱え、全てのクラスを自ら教えている。