ひなみ塾

自分でゴールを決めて、仲間とともに楽しく工夫しながらやり抜き、感動を生む人を育てる私塾

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社会の変化に対応するために、何をどのように学べばよいと思いますか。

社会の変化に対応するために、何をどのように学べばよいと思いますか。

オンライン会議が日常化してきている中、物事の学び方も変わってきている気がします。社会の変化に対応するために、何をどのように学べばよいと思いますか。

相談者: 無記名の相談者

キーワードは、「感動」ではないかと思います。

私達が生きている間に、ある意味、人間は「要らなく」なるのではないでしょうか。なぜなら、今や科学技術の進歩の速度は生物学的限界を超えようとしているからです。AIは、故障しないかぎり、24時間休みなくフル稼働できます。情報の処理速度も、どの生物よりもはるかに高速です。しかも、瞬時に情報共有や拡散が可能です。すなわち、情報効率という観点からは、人間は既に地球の「王者」としての地位を追われているのです。


しかしながら、だからこそ、ボク個人は、今後数十年間はとても面白い時代だと思っています。少し前の時代は、人類の優位を誰も疑っていませんでした。少し後の時代になると、機械の優位を誰も疑わなくなるでしょう。つまり、人間と機械の「せめぎ合い」の時代は、おそらく今だけなのです。それゆえ、この時代を生きる私たちの選択いかんで、今後の文明の方向性が大きく決まることが大いにあり得るのではないでしょうか。


ボクら人類に残された最後の砦は、「機械にはできないこと」を突き詰めることではないかと思います。最終的には機械がほぼ全てのことをできるようになるかもしれませんが、「簡単には機械が取って代わることのできないこと」を探すのです。ある資料によれば、アメリカで開発された薬剤師AIは数百万件のデータを処理してもミスがゼロだったそうです。このように「与えられた情報に対して正確に対応する」ということについては、既に機械に軍配が上がりそうです。では、どこにフロンティアが隠れているのでしょうか。


キーワードは、「感動」ではないかと思います。


たとえば、「ひなみ塾に来ると、なんだか元気が出る」という塾生がたくさんいます。言葉ではうまく説明できないけれども、ひなみ塾という空間に身を置くと、心がそう動くわけです。本校の営みを全て機械化したときに、果たして塾生たちが今と同様の感慨を抱いてくれるでしょうか。ボク自身は、少なくとも現時点では、イメージが全く湧きません。ならば、ここには、人間が担うべき「何か」があると信じてもよいのではないでしょうか。

塾長のプロフィール

ひなみ塾塾長

黒川裕一(くろかわ ゆういち)

1972年生まれ。熊本市出身。

東京大学法学部卒業後、22歳で渡米。インディ系の映画製作に携わりつつ、1997年にコミュニケーション学修士号を取得(映画専攻)。

2003年、世界最大の脚本コンテストであるサンダンス・NHK国際映像作家賞の最優秀作品賞候補にノミネート。 アメリカ長期滞在の経験を生かし、映画のみならず大学のテキストなど語学関連の書籍も多数執筆。(2022年現在21冊)

2001 年秋、「故郷熊本をもっと元気に」 との願いを込め、 「自ら気づき、 仲間と学び、 社会で動く」 ことのできる人財の育成を目的に活動開始。

2002年には同活動の受け皿として「NPO法人ツムリ30」を設立。英語と映画を教材にした学びの実験室である「電影えいご室」(参加者のべ4000人)などを経て、2004年12月に総合コミュニケーションスクール「ことばの学校」を開校。

限定の講座に、関東、関西地方からの遠距離受講者も多数

。2006年には、「学ぶたのしさ、のびるよろこび、仲間との絆の深まり」を理念とした、「六秒塾」(現「ひなみ塾」)を開講、現在、小学校に入る前から一生学べる全17クラス、280名の塾生を抱え、全てのクラスを自ら教えている。