ひなみ塾

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子供に対して質問する際の心構えについて教えてください。

子供に対して質問する際の心構えについて教えてください。

公務員として福祉に携わっており、老人福祉活動において子供と共働したいと考えています。

相談者: 無記名の相談者

「本当に聞きたいことを聞く」のが「質問」であると思います。

「本当に聞きたいことを聞く」のが「質問」であると思います。自分は答えを知っているのに敢えて質問するのは、質問ではなく「誘導」ではないでしょうか。


たとえば、シニアと子供が一緒になって楽しめるイベントを企画したいけれども、どんなイベントがいいか分からないので、子供たちに「おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に、どんなことをしてみたい?」と尋ねるのは「質問」です。対照的に、「シニアから子供たちに昔遊びを継承するイベントをしたい」という結論ありきで、子供たちに「昔遊び、やってみたいと思わない?」と尋ねるのは「誘導」です。


ご質問のように老人福祉活動において公務として子供と共働する場合、大人の側が既に「答え」を持っていて、そこに子供を巻き込もうとする可能性が少なからずあるのではないかと思います。実態は、「共働」ではなく、あくまでも「役所主導」というわけです。これでは、子供たちにどのような問いかけをしたとしても、結局は上記の意味の「質問」にはならないのではないでしょうか。


大人自身も答えが分からないことについて子供に問いかけること。そして、一緒に考えていくこと。これは、言い換えれば、質問を核とするやり取りを通して子供自身が自己決定するのを助けたり、見守ったりすることです。そして、自己決定は子供を元気にします。


たとえば、ひなみ塾「こくごとさんすうジュニア」クラス(主対象は小学校低学年)では、ある日の授業でかけっこに取り組み、プログラムの一環として「鬼ごっこ」を行いました。すると、子供たちの方から「作戦タイムが欲しいです」と言ってきました。まさに「自己決定したい」ということです。歓迎し、時間を取ったところ、「役割分担」「待ち伏せ」など、驚くほど高度な作戦が次々に飛び出しました。自ら動くとき、子供たちは信じられない力を発揮します。そのための環境を整えるのが大人の役割であり、「本当に質問したいことを質問し、共に考える」のはそのために今すぐできる行為の一つであると思います。

塾長のプロフィール

ひなみ塾塾長

黒川裕一(くろかわ ゆういち)

1972年生まれ。熊本市出身。

東京大学法学部卒業後、22歳で渡米。インディ系の映画製作に携わりつつ、1997年にコミュニケーション学修士号を取得(映画専攻)。

2003年、世界最大の脚本コンテストであるサンダンス・NHK国際映像作家賞の最優秀作品賞候補にノミネート。アメリカ長期滞在の経験を生かし、語学関連の書籍も多数執筆。(2020年現在22冊)

同時に故郷熊本でも、「自ら気づき、 仲間と学び、社会で動く」ことのできる人財の育成とつながりを目的として活動開始。2004年12月に総合コミュニケーションスクール「ことばの学校」を開校。